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豊頃町の農業

ページID:0001066 更新日:2025年1月30日更新 印刷ページ表示

 本町に本格的な開拓の鍬が入れられたのは明治中期で、明治 30年(1897年)には本町の開拓に大きな役割を果たした二宮尊親(二宮尊徳の孫)が福島県から興復社一行を率いて二宮地区に入植しています。時を前後して町内各地に移民が入植し本格的な開拓が始まりました。以来、豊頃町の農業は、積雪や寒冷な気象条件にありながらも近代技術の導入、排水改良等の土地基盤整備を進め、今日では、日本最大の食料供給基地として発展してきた十勝の中核をなしています。
 本町では、広大な土地資源を活かし、大規模で機械化された生産性の高い農業が展開されており、農家一戸当たりの平均耕地面積は68haと全国平均の21倍の規模であり、乳牛飼養農家1戸当たりの乳用牛頭数は280頭となっています。農家戸数に占める専業農家の割合は91%で専業経営が圧倒的に多い状況です。
 本町の農業産出額は十勝全体の約4%を占める約133億円(R2年)となっており、産出額に占める耕種部門の割合は26%、畜産部門74%となっています。耕種部門は、畑作4品(小麦・豆類・馬鈴しょ・てん菜)を主体とし、畜産部門は生乳、肉用牛の生産が主になっています。地域的には茂岩を中心とする中央部では耕種の比率が高く、高台部や太平洋沿岸部では酪農主体の経営になっています。
 このように、豊頃町は日本有数の農業地帯として発展してきた十勝の一角を担ってきましたが、一方で、経営規模の拡大に伴う労働力不足や高齢化、後継者不足、農地流動化問題、資材価格の高騰、また、国民の関心が高い環境問題や食品の安全性など多くの課題を抱えています。
 このような状況の中、令和6年に「食料・農業・農村基本法」が改正され「食料安全保障の確保」が基本理念の中心とされました。日本は食料ならびに肥料、飼料の多くを国外に依存しており気候変動や国際情勢の不安定化により、将来的な食糧確保が懸念されていることから、国内生産の強化が求められています。
 豊頃町では豊かな大地のもとで先人が築いた基盤をもとに、国民の皆様に安全で高品質な食料を安定的に供給し、豊かな農村環境を維持していくための取り組みを進めています。

農業経営体数と農業従事者数

 本町の農業経営体数は、平成2年~令和2年の30年で、401戸から169戸に約58%、農業従事者数は1,235人から432人に約65%減少しています。
 今後も後継者及び労働者の不足等を要因とした農家戸数の減少が懸念されるため、新規就農者の確保が課題となっています。

農業経営体数と農業従事者数
  農業経営体数 農業従事者数
平成2年 401戸 1,235人
平成7年 330戸 1,025人
平成12年 279戸 691人
平成17年 226戸 583人
平成22年 213戸 595人
平成27年 182戸 533人
令和2年 169戸 432人

(『十勝の農業』より抜粋)
収穫風景画像

畑作

 本町の畑作は小麦・豆類・馬鈴しょ・てん菜といった畑作4品を基幹作物として、輪作体系を維持した農業経営に取り組んでいます。
 近年、作付面積は麦、馬鈴薯はほぼ同じ面積で推移していますが、てん菜は砂糖の需要低下等を背景に減少傾向にあり、代わりに価格変動の比較的大きい豆類が増える傾向にあります。

主要農作物の作付け面積(令和2年)
作物 作付面積(ha) 収量(kg/10a) 収穫量(t)
小麦 1,190 565 6,720
馬鈴薯 887 3,760 33,300
大豆 384 245 942
小豆 795 294 2,335
いんげん 479 265 1,268
てん菜 569 7,010 39,900

(『十勝の農業』より抜粋)

畜産

 本町の畜産は、乳牛を中心とした酪農経営です。乳牛の一戸平均の飼育頭数は、平成2年は約55頭でしたが、令和2年では約280頭となっており、酪農における経営規模拡大は急速に進んでいます。
 近年は生乳の需要低迷や資材価格の高騰により、乳牛飼養頭数の伸びも鈍化傾向にありますが、畜産部門の農業産出額は、令和2年は99億円となっており本町の農業産出額に占める割合は大きいものとなっています。
 酪農における一戸当たりの飼養頭数は年々増加し、規模が大型化していることから、フリーストール牛舎、ミルキングパーラー、コントラクター、酪農ヘルパーの導入が盛んになっており、労働力の省力化が進められています。
 また、畑作農家への肉用牛の導入も定着しており、肉用牛の一戸平均の飼養頭数は平成2年は約110頭でしたが、令和2年には約130頭まで増加しています。
 近年は円安等の影響により飼料価格の高騰が続いていることに加え、個体価格の低迷など厳しい状況が続いていますが、循環型農業の取り組みの一つとして圃場への堆肥還元等、環境に負荷をかけない持続可能な農業経営が行われています。

家畜飼養頭数の推移
  乳牛 戸数 乳牛 頭数 肉牛 戸数 肉牛 頭数
平成2年 160戸 9,000頭 50戸 5,630頭
平成7年 120戸 8,920頭 80戸 6,920頭
平成12年 90戸 8,870頭 52戸 3,840頭
平成17年 80戸 9,590頭 46戸 4,780頭
平成22年 65戸 11,465頭 34戸 5,368頭
平成27年 55戸 12,282頭 33戸 4,797頭
令和2年 46戸 12,988頭 32戸 4,085頭

(『十勝の農業』より抜粋)

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