○豊頃町職員倫理規程

令和6年7月18日

訓令第5号

(目的)

第1条 この規程は、職員の職務に対する倫理を保持するために必要な事項を定めることにより、職務の公正さに対する町民の疑惑や不信を招くような行為の防止を図り、もって公務に対する町民の信頼を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この規程において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 職員 次に掲げる者をいう。

 地方自治法(昭和22年法律第67号)第161条第1項に規定する副町長

 地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号)第13条第1項に規定する教育長

 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職に属する職員、同法第22条の2第1項に規定する会計年度任用職員及び同法第22条の3第4項の規定により臨時的に任用された職員

(2) 事業者等 法人(法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものを含む。)その他の団体及び事業を行う個人(当該事業の利益のためにする行為を行う場合における個人に限る。)をいう。

(3) 利害関係者 職員が職務として携わる事務(許可、認可、補助金の交付、立入検査、監査、不利益処分、行政指導、契約等の事務をいう。)の対象となる事業者等をいう。

2 事業者等の利益のためにする行為を行う場合における役員、従業員、代理人その他の者は、前項第2号の事業者等とみなす。

3 職員に異動があった場合において、当該異動前の職に係る当該職員の利害関係者であった者が、異動後引き続き当該職に係る他の職員の利害関係者であるときは、当該利害関係者であった者は、当該異動の日から起算して1年間(当該期間内に、当該利害関係者であった者が当該職に係る他の職員の利害関係者でなくなったときは、その日までの間)は、当該異動があった職員の利害関係者であるものとみなす。

4 他の職員の利害関係者が、職員をしてその職に基づく影響力を当該他の職員に行使させることにより自己の利益を図るためその職員と接触していることが明らかな場合においては、当該他の職員の利害関係者は、その職員の利害関係者でもあるものとみなす。

(職員が遵守すべき倫理原則)

第3条 職員は、町民全体の奉仕者であり、町民の一部に対してのみの奉仕者ではないことを自覚し、職務上知り得た情報について町民の一部に対してのみ有利な取扱いをする等町民に対し不当な差別的取扱いをしてはならず、常に公正な職務の執行に当たらなければならない。

2 職員は、町が行う工事等の請負契約、業務委託契約及び物品契約並びにこれらに類する契約に関し、特定の事業者等のために有利な又は不利な取扱い及び便宜を図る行為をしてはならない。

3 職員は、常に公私の別を明らかにし、いやしくもその職務や地位を自らや自らの属する組織のための私的利益のために用いてはならない。

4 職員は、法令、条例その他の規定(以下「法令等」という。)により与えられた権限の行使に当たっては、当該権限の行使の対象となる者からの贈与等を受けること等の町民の疑惑や不信を招くような行為をしてはならない。

5 職員は、職務の遂行に当たっては、法令等を遵守し、上司の指示に従うとともに、不当な要求行為に対してはきぜんとして対応しなければならない。また、町民に対しては、この規程の趣旨等について十分な説明を行うとともに、行政の透明化を図ることにより町政に対する理解と協力を得られるよう努めなければならない。

(入札談合等関与行為の禁止)

第4条 職員は、次に掲げる入札談合等関与行為を行ってはならない。

(1) 事業者等又は事業者等が属する団体に対し、各々の年間受注目標額を提示し、その目標を達成するよう調整を指示すること。

(2) 事業者等若しくは事業者等が属する団体の働きかけに応じ、又はこれらの者に自ら働きかけ、受注者を指名し、又は受注を希望する事業者等の名称を教示し、若しくは示唆すること。

(3) 入札又は契約に関する情報のうち特定の事業者等又は事業者等が属する団体が知ることにより、これらの者が入札談合等を行うことが容易となる情報であって秘密として管理されているものを漏えいすること。

(4) 入札談合等を容易にすることを目的として、指名競争入札において、事業者等又は事業者等が属する団体からの依頼を受け、又はこれらの者に自ら働きかけ、特定の事業者等を入札参加者として指名すること。

(5) 入札談合等を容易にすることを目的として、事業者等又は事業者等が属する団体からの依頼を受け、これらが作成した割付表等を承認すること。

(6) 入札談合等を容易にすることを目的として、事業者等若しくは事業者等が属する団体からの依頼を受け、又はこれらの者に自ら働きかけ、分割発注を実施し、発注基準を引き下げる等発注方法を変更すること。

(7) 前各号に掲げるもののほか、入札談合等に関与する行為であって、入札等の公正を害すべき一切の行為を行うこと。

(利害関係者との禁止行為)

第5条 職員は、次に掲げる行為を行ってはならない。

(1) 利害関係者から金銭、物品又は不動産の贈与を受けること。

(2) 利害関係者から金銭の貸付け(業として行われる金銭の貸付けにあっては、無利子のもの又は利子の利率が著しく低いものに限る。)を受けること。

(3) 利害関係者から又は利害関係者の負担により、無償又は著しく低い価格で物品又は不動産の貸付けを受けること。

(4) 利害関係者から又は利害関係者の負担により、無償又は著しく低い価格で役務の提供を受けること。

(5) 利害関係者から飲食、遊技、ゴルフ又は旅行の接待を受けること。

(6) 利害関係者との間で、町民等の疑惑又は不信を招くおそれがある行為を行うこと。

(7) 利害関係者をして、第三者に対し前各号に掲げる行為をさせること。

(利害関係者との禁止行為の例外)

第6条 職員は、前条の規定にかかわらず、次に掲げる行為を行うことができる。

(1) 冠婚葬祭等において、利害関係者から社会通念上の儀礼の範囲での香典又は祝儀を受けること。

(2) 利害関係者から宣伝用物品又は記念品であって広く一般に配布するためのものの贈与を受けること。

(3) 多数の者が出席する祝賀会、パーティー等(飲食物が提供される会合で、立食形式その他公開性の高い形式で行われるものをいう。)において、利害関係者から簡易な飲食の提供を受け、又は記念品の贈与を受けること。

(4) 職務として出席した会議その他の会合において、利害関係者から茶菓又は簡素な飲食物の提供を受けること。

(5) 職務として利害関係者と共に旅行をすること。

2 職員は、私的な関係(職員としての身分に関わらない関係をいう。以下同じ。)がある者であって、利害関係者に該当するものとの間においては、職務上の利害関係の状況、私的な関係の経緯及び現在の状況並びにその行おうとする行為の態様等に鑑み、公正な職務の執行に対する町民等の疑惑又は不信を招くおそれがないと認められる場合に限り、前条の規定にかかわらず、同条各号(第7号を除く。)に掲げる行為を行うことができる。

(利害関係者以外の者等との間における禁止行為)

第7条 職員は、利害関係者に該当しない事業者等であっても、その者から供応接待を繰り返し受ける等社会通念上相当と認められる程度を超えて供応接待又は財産上の利益の供与を受けてはならない。

(報酬の受領の禁止)

第8条 職員は、職務として講演、討論、講習若しくは研修における指導若しくは知識の教授、著述、監修、編さん又はラジオ放送若しくはテレビジョン放送の放送番組への出演をする場合は、報酬(労働の対価としての金銭等をいう。以下同じ。)を受けてはならない。

2 職員は、次に掲げる書籍等(書籍、雑誌等の印刷物又は電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式により文字、図形、音、映像若しくは電子計算機に用いるプログラムを記録した物をいう。以下同じ。)の監修又は編さんをする場合は、報酬を受けてはならない。

(1) 補助金等又は本町が直接支出する費用をもって作成される書籍等

(2) 作成数の過半数を本町において買い入れる書籍等

(倫理委員会)

第9条 職員倫理の適正な保持及び服務規律の徹底を図り、適法かつ公正な職務の遂行を確保するため、豊頃町職員倫理委員会(以下「委員会」という。)を置く。

2 委員会は、委員長及び委員をもって組織する。

(1) 委員長は、副町長をもって充てる。

(2) 委員は、教育長及び豊頃町庁議規則(平成11年規則第6号)第3条第2項第2号に規定する者をもって充てる。

(3) 前2号の規定により委員長及び委員となっている者は、第4項に規定する所掌事務に関し、自己に関する事件については、参与することができない。この場合において、町長は、職員のうちから別の委員を臨時に任命することができる。

3 委員長に事故があるとき又は委員長が欠けたときは、委員長があらかじめ指名する委員がその職務を代理する。

4 委員会の所掌事務は、次のとおりとする。

(1) 職員倫理の保持に関する事項を調査し、又は検討すること。

(2) 不当要求行為等に関する事案について、対応方針及び事後措置を協議検討すること。

(3) 公益通報の調査結果を審議し、並びに当該公益通報に係る是正措置及び処分を検討すること。

(4) 前3号に掲げるもののほか、職員倫理の保持全般に関すること。

5 委員会の庶務は、総務課において処理する。

(倫理監督者)

第10条 職員の職務に係る倫理の保持の徹底を図るため、倫理監督者を置く。

2 倫理監督者は、次に掲げる職にある者をもって充てる。

(2) 議会事務局長

(3) 農業委員会事務局長

(4) 教育委員会教育課長

3 倫理監督者は、その職務の重要性を自覚し、率先して自らを律するとともに、職員の職務に係る倫理の保持に関する指導、助言その他必要な措置を講ずるものとする。

4 倫理監督者は、職員がこの規程に違反する行為を行った疑いがある場合は、速やかに委員会に報告するものとする。

(倫理監督者への相談)

第11条 職員は、自らが行う行為の相手方が利害関係者に該当するかどうかを判断することができない場合又は利害関係者との間で行う行為が第4条及び第5条に掲げる行為に該当するかどうかを判断することができない場合には、倫理監督者に相談し、その指示に従うものとする。

(公益通報)

第12条 職員は、町の事務又は事業の執行に関し、豊頃町公益通報等の取扱いに関する規程(令和6年訓令第6号)第2条第3号に規定する内部通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると考えるときは、同規程第4条第1項に規定する通報窓口に通報するものとする。

(不当要求行為等に対する措置)

第13条 職員は、豊頃町不当要求行為等の防止に関する要領(平成16年訓令第2号)第2条に規定する不当要求行為等を受けたときは、同要領の定めるところにより適正に処理しなければならない。

(違反があった場合の措置)

第14条 委員会は、第10条第4項の規定による報告を受けたときは、直ちに必要な調査及び審査を行い、その結果を町長へ報告するものとする。

(委任)

第15条 この規程に定めるもののほか必要な事項は、町長が別に定める。

この規程は、公布の日から施行する。

豊頃町職員倫理規程

令和6年7月18日 訓令第5号

(令和6年7月18日施行)